年末にやっぱりでてきましたね、カジノ誘致をめぐる贈収賄事件。
<「国会議員5人に現金」中国企業側が供述 IR汚職巡り・・・>。
「桜を見る会」の目くらましだとか、安倍総理と菅官房長官との政争絡みだとか、米中経済戦争下でのリークだとか、様々なことが言われていますが、そもそもカジノって日本に必要なんでしょうか?
元々国民の6~7割が反対の中、国会では大した議論もなく2016年12月にわずか2週間で統合型リゾート(IR)整備推進法案が、そして1年半後の2018年7月に「IR整備法」が成立。
これらの通称「カジノ法案」では「カジノを含む統合型リゾート(Integrated Resort)」の必要性をうたい、カジノ、会議場、レクリエーション、展示、宿泊といった「観光の振興に役立つ」特定複合施設をとりあえず全国で3か所つくるそうです。
『リゾート』≒『カジノ』???・・・とっても貧困な発想だと感じました。
こんなものが四季があり自然豊かな日本の『リゾート』ですか。センス悪過ぎです(苦笑)。
約20年前にポルトガルから中国に返還された『マカオ(澳門)』。
この十数年で世界を代表するカジノの建設が進み、「東洋のラスベガス」といわれるまでに発展?しました。
32年前に観光で訪れたときは異文化が交差したノスタルジックで風光明媚な街。
当時私が足を踏み入れたカジノは煙草の煙が充満し人々の怒声?が飛び交うまさに『鉄火場』。
2年前に再訪すると街は一変。
高層ビルや高級ホテル、そしてキンキラキンでゴージャスなカジノや土産店が立ち並ぶ人工的で無味乾燥な街に様変わり。
狭い島内に世界遺産はいくつかあれど、人が手を入れ過ぎた街には残念ながらかつての面影はありませんでした。
そもそも日本では古くから賭博として法律で禁止されていたカジノをどうして法改正をしてまで造るのでしょうか?
その問題を解く鍵は、ずらりと並んだIR参入表明企業群。
MGMリゾーツ・インターナショナル(米国)、米シーザーズ・エンターテインメント(米国)、ラスベガス・サンズ(米国)ラッシュ・ストリート(米国)、ウィン・リゾーツ(米国)、ギャラクシー・エンターテインメント・グループ(香港)、メルコリゾーツ&エンターテインメント(香港)、ゲンティン・シンガポール(シンガポール)、そして500.com(中国)等々。
オリックス、セガサミーの名もありますが、ほぼ外資じゃないですか!
黒船再来!です。
規制緩和の名のもとにまたもや日本の富が強引に海外へ持っていかれるのでしょうか。
でも日本人はそんなに馬鹿じゃない。
沖縄や北海道が正式に撤退表明、そして有力候補地である横浜でも地元地権者が大反対。
本当にやるのならオールジャパンで始めましょう。
ギャンブル好きの日本の方々にも残念なお知らせです。
日本人のみ入場料6000円を徴収、しかも入場回数制限(週3回・月10回迄)あり。
また本人確認のためマイナンバーカード提示が必須で場内ではクレジットカード使用不可(キャッシュオンリー)。
場内のATM設置も禁止だそうです。
かなり窮屈なリゾートですね(笑)。
あれもこれも日本国民がギャンブル依存症にならないように設けた制限だそうですが、その一方で「厚生労働省はギャンブル依存症の治療を公的医療保険の適用対象とする方向で検討に入った。」との記事が・・・。
あれあれっ?大金をつぎ込んでギャンブル依存症患者を再生産して税金(公的保険)で治療するなんて。
なんて酷いマッチポンプ。
この国の未来がちょっとだけ不安になりました(笑)。