1ヵ月も前の話になりますが、今年のサッカーW杯はホント盛り上がりましたね。
にわかファンの私も興奮の毎日でした。
試合の外でも日本人サポーターの試合後のゴミ拾いは世界中の感動と共感を呼び起しました。
さらに決勝トーナメントのベルギー戦敗退後に、日本代表チームがベンチもロッカーも全てをピカピカに掃除してから立ち去ったというエピソードがFIFAの運営スタッフのツイッターを通じて発信され、世界中で絶賛の嵐となりました。
世界中の多くの人々が「日本人っていったい何なの?!」と思ったはずです。
彼らには到底考えられない?賞賛されるべき行動が、この極東の島国の人たちにはなぜ自然体で出来るのだろうか?と・・・。
こうした彼らの驚嘆や日本への憧れにも似た特殊な感情は何も今に始まったことではないようです。
はるか昔から布教や貿易などのため日本にやってきた多くの外国人達が、貧富の差にかかわらず出会う日本人の民度の高さや道徳観念、謙虚さ、誠実さ、優しさに驚嘆し、類を見ない街の清潔さや安全さに数多の感動の言葉を書き残しています。
『世界の偉人たちが贈る 日本賛辞の至言33撰(ごま書房)』の中ではこうも語られています。
「彼らはたいへんに親しみやすく、一般に善良で、悪意がありません。驚くほど名誉心の強い人々で、他の何ものよりも名誉を重んじます。大部分の人々は貧しいのですが、武士もそうでない人々も、貧しいことを不名誉と思っていません。(フランシスコ・ザビエル)」、
「外国人は日本に数カ月いたうえで、徐々に次のようなことに気が付き始める。彼らは日本人に全てを教える気でいたのであるが、驚くことには、また残念ながら、自国で人道の名に於て道徳的教訓の重荷になっている善徳や品性を、日本人は生まれながらに持っているらしいことである。(エドワード・モース)」、
「私はこのような尊い国が世界に一ヶ所ぐらいなくてはならないと考えていた。(中略)我々は神に感謝する。我々に日本という尊い国をつくっておいてくれたことを。(アルバート・アインシュタイン)」。
日本人であることに誇りを持てる言葉がこんなにもたくさん並び、涙がこぼれそうです。
かたや現実の世界に戻ると・・・。
ひとたびテレビを点ければ、殺人事件や児童虐待、恐喝、強盗やら毎日が犯罪事件のオンパレード。
世界から賞賛を受けたこの国はいったいどうなってしまったのでしょうか?
戦後の経済的な豊かさと引き換えに、長きにわたり日本人が大切に育んできた道徳的価値観を捨ててしまったのでしょうか?
いやいやそんなはずはありません。
私達がご先祖様からDNAとして脈々と受け継いでいる『日本人としてのアイデンティティ』はもっと強固なものです。
W杯日本人サポーターとのごみ拾い行為や日本代表のロッカールームでのエピソードは「まだまだ日本は大丈夫!」と私達に語りかけてくれています。